任天堂『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』★★★★★

 今回のゼルダは神ゲーとは聞いてたが、聞きしに勝る素晴らしさだった。神ゲーどころではない。思い出補正を抜きにすれば時のオカリナをも明確に上回る。

 できるはずのことを全て完璧にやり、やらなくていいことまで全て完璧にやり、できるはずのないことまで全て完璧にやってしまった、という感じだ。

 ゼルダとしてJRPGとして最高なのは、まあできるはずのこと。オープンワールドとしての作り込みすげえとか、高低差おもろいとかは、ゼルダでというか和製RPGでできるとは思ってなかったけど、世に例がなかったわけではなく、ありうる範囲。

 ここまででもすでに十分すぎる神ゲーだが、さらに加えて、私がアクションRPGで永久に解決不能と思っていた問題を2つもクリアしている。

 ひとつは、プレイの自由度とストーリー性の両立。もうひとつは、取れるアクションの自由度と高度なグラフィックの両立。共に本質的なトレードオフであり、真の解決はありえないと思っていた。

 プレイの自由度とストーリー性の両立は、ARPGのみならずRPGの永遠の課題だ。大雑把に言えば、自由度は順序を変えられることで、物語というのは出来事の順序だから、その両立は矛盾そのもの。真の根本解決はあり得ない。でも今回は限りなくそれに近いことをやった。

 その方法はゲームプレイとストーリーのほぼ完全分離だ。リンクは100年眠っていて、記憶喪失で復活したという設定。基本的に全てのストーリーは過去に起こったこととし、現代で起きる(起こす)ことは100年前の出来事を再現し、結末を敗北から勝利に変えるのみである。

 だから、スタートしていきなりラスボス倒して終わり、でもギリギリ成り立つし、どこにどんな順番で行っても、過去の記憶が順不同で蘇ったという設定で一応許せる。これは頓知めいたところがあって何度も使えるもんじゃないが、すごいアイデアだと思う。

 取れるアクションの自由度と高度なグラフィックの両立は、もっと本質的でARPGの永遠の課題だった。可能なアクションが増え、グラフィックが高度化すると、必要なリソースが掛け算で増えた結果、爆発発散してしまうという問題。過去のゼルダもそれにしっかり捕らわれていた。

 グラフィックが高度になるごとに、徐々に予想外のアクションはできなくなっていき、決められた動画を見るためのミニゲームの連続に近づいていってしまうのだ。これを物理演算ベースにすることで、全部と言わずともほとんど解決した。

 本当はもっとやりたいが真エンディング見たところでいったんやめ。次にこれクラスが来たときには、好きなだけやれる立場になっているように頑張ろうと思わせるゲームだった。

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