金持ちの「独占」イメージの問題

 短くて一般に通用する名前が思いつかないのだが、上の記事のように、金持ちが何か排他的なリソースを独占しているかのようなイメージで語られてしまう問題。

 たとえばこれが「超富裕層26人が世界人口の半分の食料と同量の食べ物を食べている」だったら、誰でもこれは元とは全然別の問題であり、そんなことは実際に起きていないし、起きるはずもないということはわかるはず。

 しかし「世界の超富裕層26人世界人口の半分の総資産と同額の富を独占」という記事を書いたり読んだりする人の大多数が抱いているイメージ、というか不公平感は、そちらに近いものだと思われる。

 だが、実際には超富裕層レベルの大きな金というのはそういうものではない。必ず何らかの形(たとえば世界人口の半分が働いている会社・住んでいる家や土地・食べる食料を育てている田畑等々)に変わって投資に回っているのであって、死蔵することなど不可能である。

 むしろ、通常流布している「お金」のイメージが、ひとりで消費もしくは占有できるモノに相当する少額だから不自然に感じないだけの錯覚である、と言った方が正確かもしれない。

 言うまでもなく「格差に問題があるか否か」自体は別の話である。

コメント

タイトルとURLをコピーしました