何かで思い出したので過去書評です。投資の参考にはなりませんが、考えさせられる本です。
どきりとするタイトルですが、ここでの『命の値段』は損害賠償の場面で算定させる賠償額のことを指しています。以下記憶から再現した要旨メモ。
賠償額の算定方法は、被害に遭わなかったとして被害者が送る架空の一生を考え、その稼ぎを加害者が遺族に賠償するというもの。この方法には問題点が沢山ある。
遺族がいなかったり、未解決の殺人事件など加害者が不明だったりすると払われないということ。
その人の現在の属性・状態をそのまま延長する(しかない)ので、現在の身分で一生の稼ぎが決まるという、ある種の身分制のようなことになってしまうこと。
人間一人の稼ぎを丸ごと賠償することになるので、加害者が個人の場合、ほとんど払うことが現実的ではなく、被害者のためになるというよりは、加害者も(経済的に)破滅させるだけになりがちなこと。
コメント