書評

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サイモン・マッカーシー・ジョーンズ『悪意の科学: 意地悪な行動はなぜ進化し社会を動かしているのか?』★★★

この本の「悪意」日常語的な意味ではなく、「自分が損をしてでも誰かに損をさせたい」という一見不合理な感情を指す。 その意義はおそらく反支配・支配にあるのではないかと思われる。(誰かにいいように利用されたくない。可能ならば自分が誰かをそうしたい...
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大橋一慶『セールスコピー大全:見て、読んで、買ってもらえるコトバの作り方』★★★★

自分が馴染みのない分野だから当たり前のことを過大評価しているだけの可能性はあるけど、良い本に見える。何かそれに類する事を実際にやる機会があったらもう一度ちゃんと読んで参考にしたいと思う。
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佐藤一磨『残酷すぎる 幸せとお金の経済学』★★

一言で言えば「ジェネリック橘玲」という感じ。悪い内容ではないが、ある程度こういう話に関心をもっている人はすでに知り尽くしていそうな話が多い。
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山口周『人生の経営戦略――自分の人生を自分で考えて生きるための戦略コンセプト20』★★★

経営戦略的な話を個人の人生に適用しようというのが主な内容。一番最初の『パーパス——人生というゲームの「基本原理」を押さえる』のところが特に良いと思った。 株式投資をやっていて、それなりに経営学の本なども読んだことがあれば、その他の部分が特に...
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『間違った医療: 医学的無益性とは何か』★★★

ローレンス・J・シュナイダーマン(著)、ナンシー・S・ジェッカー(著)。 いわゆる過剰医療の話。投資にはほぼ無関係だが、現代日本の社会保障問題、いわゆる反サロの議論にも関わる重要な話だと思う。
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京都大学の経営学講義 いま日本を代表する経営者が考えていること★★

川北 英隆 (著, 編集), 奥野 一成 (著, 編集)。 具体的に何が良くないというわけではないのだが、日経新聞的というか、総花的というか、ヨイショ的というか、全体的にそんな感じでいまひとつ。 「第六章 長期投資の本質……人間にしかできな...
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ラリー・ハイト『ルール トレードや人生や恋愛を成功に導くカギは「トレンドフォロー」』★★

よくあるトレーディング本以上のものではないが、トレード以外のことに言及している部分だけは逆説的に(?)ちょっと新鮮。
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ジャスティン・フォックス『合理的市場という神話 ―リスク、報酬、幻想をめぐるウォール街の歴史』★★★

なぜかまだ読んだことがなかった。基本的にかなりいい内容だと思う。サブプライムショックも過去の話となり、新たな危機の真っ最中であるのだから、今これを読むより、現在の相場を観察する方が有益かもしれないが。