機械的損切りを絶対に支持する

 いわゆる「損切り」特に機械的に行うものについては、いろいろな議論があるが、こういうことを防ぐためにも、私は機械的損切り絶対支持派。

 本当に自信があるなら往復の手数料を払ってすぐに買い直してもよいと決めている。だが、ほとんどの場合そうはならない。これは行動経済学でいう現状維持バイアスと保有効果がどれほど強力かを示している。

 意志力も有限のリソースである。強力な本能に一生懸命頑張って逆らうよりも、いくらか料金を払って確実に開放される方が得だと思う。

 手数料は、無視できるほど安くはないにしても「損切りライン以上に損しない保証をポジションに与えてくれる保険」と考えれば微々たる額のはず。(もちろん売買成立しないレベルの急変もあるので絶対ではないにしても。)

 私は今のところ損切りラインを-8%に置いている。経験と各種の本のアドバイスを総合して決めた。

 これがベストかはなんとも言えない。というより、ベストの数値がひとつということはありえない。本来ならば、バリューで買ったのか、イベント期待で買ったのか等々の条件によって、パーセンテージを変えるべきであると思う。

 しかし、ルールが増えると、自己欺瞞的に抜け道を探す余地が増え、結果的に破ってしまうリスクも増すと思われるため、私はあえて数値基準は-8%のひとつしか決めないことにしている。

 条件によってそのどれぐらい前で切るかを塩梅し、余程の理由と自信があるときだけ、タブー意識を感じながら短期間だけ破る。最近では5月に入ってからのミクシィで一部破っている。

 ちなみに損切りラインは銘柄ごとではなくポジションごとに適用される。同時に持っている同一銘柄でも、たとえば1000円で買った分と2000円で買った分は、別のポジションとして扱う。この区別は不合理な心理会計と言われれば否定はできず、損切りのみにしか適用されない。

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