ジェラルド・M・ローブ『投資を生き抜くための戦い』39 投資家へのヒント――常に書き留めておくこと

39 投資家へのヒント――常に書き留めておくこと

 何故その投資を行ったのかという理由――目標利益額、損を出せる上限額、それらの理由など――を書き留めておくと、大きな損失を出さずに済む。
(中略)
 行動を起こす前にそれらを書き留めておくと、厄介な問題が起こりにくい。そして、決断を下したあとも心安らかでいられる。さらに利益が出ても損が出ても、その理由を検討する具体的な拠りどころとなるのだ。

 記帳が大事だというのはよく言われますが、地味だけになかなか実行されていないことのような気がします。

 理由だけでなく、単純に過去の記録を取っておくだけでも、実は結構大変なことです。証券会社のデータで見れるじゃないかと思っても、せいぜい数年で消滅してしまいます。測定できないものは改善できないし、測定するには記録が必要です。

 自分の場合は、いちいち記録するのは面倒くさいので、証券会社からダウンロードしたcsvを貼り付けるだけで、必要に応じて銘柄ごとの取引ログやら損益合計やらを出せるようにしました。自分で書くのは理由などの定性的な部分だけです。

 量は質を生まない。結局のところ、ある株への投資がなぜ利益を出すと期待できるかについて、有力な理由はほとんどの場合、だいたいひとつしかないものだ。

 最近「質の違いとは圧倒的かつ継続的な量の差である」という格言でも作った方がよさそうだと思うことがしばしばありますが、買う理由に関しては、その方が正しいでしょうね。理屈は、この本で分散投資より集中投資がよいとされているのと全く同じです。

コメント

タイトルとURLをコピーしました