★★★

書評

花沢健吾『ルサンチマン』★★★

「現実を直視しろ。俺たちにはもう仮想現実しかないんだ。」というミーム化した一コマだけ知ってたが、今回初めて読んだ。 完成度が高いとは言えないものの、20年前の作品とは思えないような先進性で、一コマだけのネタにとどまらない価値はあると思う。
書評

ジョエル・グリーンブラット『株デビューする前に知っておくべき「魔法の公式」』★★★

いわゆる正統派のバリュー投資の本である。一応バリュー投資家を自称する自分が今まで読んでいなかったのが不思議なほど。 ただ、2006年に日本語版が出た本らしく。今となってはさすがに古いかも。間違っているとか通用しないとかいう意味ではなく、もう...
書評

エリック・ジョーゲンソン『シリコンバレー最重要思想家ナヴァル・ラヴィカント』★★★

シリコンバレーのエンジェル投資家だかの、仏教に絡めた自己啓発書。そう聞くといかにもよくある感じで、事前にはあまり期待していなかったが、その手のものの中では比較的というかかなりまともな内容。 とはいえ「細菌が食べないパンが人間の体に良いなんて...
書評

『勝ち続ける意志力』★★★

梅原大吾(著)。『1日ひとつだけ、強くなる。』と重複する内容は多い。(というか、こちらの方が前の本だったようだ。)投資のためにも応用できそうな内容もあっていいと思う。
書評

サイモン・マッカーシー・ジョーンズ『悪意の科学: 意地悪な行動はなぜ進化し社会を動かしているのか?』★★★

この本の「悪意」日常語的な意味ではなく、「自分が損をしてでも誰かに損をさせたい」という一見不合理な感情を指す。 その意義はおそらく反支配――誰かにいいように利用されたくない――にあるのではないかと思われる。 自分にとっては特別意外な話はない...
書評

山口周『人生の経営戦略――自分の人生を自分で考えて生きるための戦略コンセプト20』★★★

経営戦略的な話を個人の人生に適用しようというのが主な内容。一番最初の『パーパス——人生というゲームの「基本原理」を押さえる』のところが特に良いと思った。 株式投資をやっていて、それなりに経営学の本なども読んだことがあれば、その他の部分が特に...
書評

『間違った医療: 医学的無益性とは何か』★★★

ローレンス・J・シュナイダーマン(著)、ナンシー・S・ジェッカー(著)。 いわゆる過剰医療の話。投資にはほぼ無関係だが、現代日本の社会保障問題、いわゆる反サロの議論にも関わる重要な話だと思う。
書評

ジャスティン・フォックス『合理的市場という神話 ―リスク、報酬、幻想をめぐるウォール街の歴史』★★★

なぜかまだ読んだことがなかった。基本的にかなりいい内容だと思う。サブプライムショックも過去の話となり、新たな危機の真っ最中であるのだから、今これを読むより、現在の相場を観察する方が有益かもしれないが。