まつうらじゅん『となりの個人投資家 まつうらじゅんの場合』

 巡回先の中から出た更新停止サイト第二弾です。3/23の記事を最後に、そろそろ5ヶ月になります。

 ちなみに個人的な基準として、更新停止したサイトを判断するタイミングはこれまで6ヶ月と考えていましたが、投資の世界では、それではやや長すぎるように思えてきました。今後3ヶ月に変更しようと思います。ちょうど四半期ですし。

 以下特徴ごとに分析してみたいと思います。

高い貯蓄率

 推測される年齢を考慮すると、2011年時点で2000万円の種銭を貯めているのはすごいと思います。若い時期の貯蓄では自分もそこそこだと思っていたのですが、全然かなわないレベルです。

地道な分析力

 企業分析のエントリがコンスタントに投稿されていました。結果論もあって内容についてはとやかく言われていますが、これも素晴らしいと思います。

自意識過剰

 『となりの○○』というタイトルは、それほど珍しいものではないとはいえ、まず投資業界で連想されるのは『となりの億万長者』です。

 それでなくても、「となりの○○」は隣から○○を見ている他人の存在を無意識に前提とした言い方です。見られている自分を意識する≒他人との比較でものを見る≒体面を重視する性格を強く示唆するものです。

自信過剰

いまから7年ほど前に僕は、投資についてはじめて真剣に考えた。そして、「株式投資で成功するなんて簡単だ」と気がついた。

 という台詞に象徴される自信過剰。

 ある程度の自信過剰は人間のデフォルトであるとも言われていますが、一般に自信過剰は投資家にとって極めて危険とされています。(「ではどの程度が過剰なのか?」というと「それが危険になる程度」としか言いようがないと思われるのでトートロジーくさいですが。)

ナルシシズム

 自意識過剰や自信過剰とも重複しますが、いわゆるナルシシスト的な素養があるように見受けられます。

 投資を始めたきっかけについて書かれたこちらの記事でも、やはり他人との比較意識が目立ちます。

一点集中投資

 さて、この方のトレードマークであるアダストリアホールディングス一点集中投資です。単なる集中投資だけなら、今年の私もとやかく言える立場ではありませんが、ここにもナルシシズムが影を落としているように見えます。

 まずお金が欲しくて、お金を得るのにベストな方法が一点集中投資だと思ったのではなく、最初から「普通はタブーとされる一点集中投資で成功した普通じゃないオレ」を欲していたように見えるのです。

 これはルール1に反する精神です。「人は市場から得たいものを得る」の原則に基づき、市場はプライドは満たしてくれるかもしれませんが、お金はくれないでしょう。そして問題なのは、投資では、お金が得られない場合、プライドも満たされなくなってしまうことです。

コメント欄の放置

 投資の話ではないですが、ひとつ重大なリスク管理上の問題があります。ブログが放置されているにも関わらず、コメント欄が承認制になっていないということです。

 誰が書いたかもわからないコメントが即座に反映される状態のままブログを放置しているのは、児童ポ○ノの宣伝だろうが、麻薬の取引だろうが、生物兵器の作り方だろうが、大統領の暗殺予告だろうが、何が自分の名前で世界に配信されていても、関知しないということです。

 非常にまずいです。老婆心ですが、これだけは何とかしておいた方がよいと思います。

総括

 十分な貯蓄力と分析力を備えながら、不運と性格的な弱点に足を取られた形だと思われます。

 最後に公開されたポジションが変わっていないなら、まだ最初の二千万に近い種銭を維持されているはずです。

 もしまた「まつうらじゅん」として再起するのであれば、成功されると思います。おそらく唯一の弱点を克服したということだからです。

 どこかで名前を変えて始めるようだと、また同じ轍を踏む可能性が高いと思います。おそらく唯一の弱点が変わっていないということだからです。

コメント

タイトルとURLをコピーしました