岬龍一郎『欲しがらない生き方 -高等遊民のすすめ-』★★

欲しがらない生き方 -高等遊民のすすめ- (角川oneテーマ21 B 121)

 利益を追い求めるより、時間や心に余裕を持とうという話。悪い内容ではないと思うが、現在の私にはいまいち合わなかった。

 別にこのような考え方が嫌いなわけではない。というより、はっきり好きだ。むしろ自分は高校生・大学生ぐらいの時代に、ちょうどそんな哲学を持ち、それに沿った生活をしていた気がする。

 テストでいい点を取るとか就職活動とかにはほとんど興味がわかず、図書館に通っては、数学や自然科学や哲学の本を読んたり、名画とされる映画を観たりしていた。

 だが20代も後半に入る頃から、それに飽きたというか、少しずつ考え方が変わってきた。

 ちょっと給料を上げるとか、家族や親類とうまく付き合って生きていくとか、ちょっと市場平均に勝つとかの方が、宇宙の成り立ちや、人間性の本質や、ある種の高等数学よりも、難しくて面白いことだと思うようになってきたのだ。

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