ジェラルド・M・ローブ『投資を生き抜くための戦い』20 「良い」買い、「良い」売りを見抜く

20 「良い」買い、「良い」売りを見抜く

 ウォール街で成功するのに最も重要なのは、他の何をおいてもティッカーテープの技術である。ほかの何にも目を向けず、テープだけを見ていても大金を稼ぐことができる。読み方さえ習得すれば、それは安全弁となり、なすことすべてを自動的に制御してくれる。

 当時のティッカーテープがどんなものだったかも、ちゃんとは知らないのですが、テープリーディングというのは、今で言えば歩み値だけずっと見ているようなものと思って、ほぼ間違いないと思います。

(「だけ」というのは、当時は、リアルタイムのチャートや日足より短い時間単位のチャートは、おそらく存在しなかったはずなので。)

 自分も一時デイトレ試していた時ぐらいしか見ていないので、そんなにわかったようなことは言えませんが、歩み値をずっと見ていれば、日足以上の時間単位のチャートより多くの情報が得られることは間違いないと思います。

 歩み値が全部わかっていればどんなチャートも描けるのに対して、逆は不可能なので、当然と言えば当然ですが。デイトレ・スキャルピング等の短期トレーダーは、今でも見ているのだと思います。

 高値でさらに上昇する株は買いだ。「低位」でさらに値の下がる株は、買いという面では私の関心外である。

 繰り返しですが、この本のスタイルは基本トレンドフォローの短中期投資(投機)なので、たとえばファンダメンタルズメインの長期投資などと矛盾しても、どちらかが正しくてどちらかが間違っている、というものではありません。

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