レイ・フィスマン著、ミリアム・A・ゴールデン著。汚職に関する啓蒙書。すごく深かったり新しかったりする話はないと思うが、とても良い。万人におすすめ。
この本の主題とはあまり関係ないが、今回ひとつ思ったことは、汚職は均衡である、という話は、正義ぶった人ほど実は裏で悪いことをしている、という典型の説明にもなりそうだということ。
正義感が強く、日頃ズルの話を追っている人は、利用可能性バイアスでズルの蔓延を過大評価し、自分もズルしないと「正直者が馬鹿を見る」と「合理的」に判断する度合いも増す。自己欺瞞を特に考慮しない場合ですらそうなる。
コメント