ジョージ・ソロスは、政府相手にものすごい投機を仕掛ける野心的な人物、という印象しかありませんでした。
しかし実際に本人の書いた本を読んでみると全然印象が違いました。こんなアカデミックな人だと思っていませんでした。
しかしどうも学者の悪い癖で、衒学的というか、簡単な事を難しく言おうとしているきらいがあります。グーグル検索でタイトルを入力すると「ソロスの錬金術 難しい」とサジェストされる始末です。
かなり昔に書かれた部分が多いようなので、その頃にはもしかしたら画期的だったのかも知れませんが、結局言っていることは「正のフィードバックのために市場はほとんど常に間違っている」という当たり前のことだけです。
イデオロギー的な話もやや多めです。リベラル派を自認する私にはどちらかというと近しいものではありますが、経済の話に混ぜるのはあまり好ましくありません。
具体的な投資の参考にもほぼなりません。同じ話をもっとわかりやすくしてくれる人は他にいます。『ソロスは警告する』の方が易しく書かれているという評が散見されるので、そちらを読んでみましょうかね。
2015/03/29追記
最近『相場の心を読む』という本を借りたのですが、この本の加筆リニューアル版が『ソロスの錬金術』だったようです。ダブり防止のために追記しておきます。
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