つなぎ売りにはいくつか効用があるかもしれない

 最近6200 インソースで、いわゆるつなぎ売りというものを試している。基本的に長期上目線だが、短期の動きでも利益を得ようとしたものだ。もっとも、ここ最近の上昇で収支はマイナスであるが。

 つなぎ売りには従来懐疑的だったが、実際やってみて、不合理であるが故の心理的利点があるような気がしてきた。こちらの記事に共感するところが多い。

 手数料・金利・税金などの細かいことはいったん忘れるとすれば、いくらかつなぎ売りをしたところで、買い・売りを相殺したネットのポジションを持っているのと、何も変わらないはずだ。

 しかし、たとえ片方のウェイトはわずかでも、双方のポジションを持っているというだけで、バイアスの大半が除かれて、損が出る方に動いたときのストレスもかなり軽減される気がするのだ。

 また、プロスペクト理論でいう価値関数の、ある程度の含み益(損)になってしまうと、わずかな差が気にならなくなってしまう傾向も、かなり軽減される気がする。

 おそらく、常にそこからどちらかにポジションを取る可能性を考えるようになるからだろう。結果的に自分の買値(売値)に捕らわれにくくなるような気がする。

 2014年の2121 ミクシィの時は、現物を利確する誘惑に対抗するため、現物ポジションに加えて少量の信用買を常に持ち続ける方針を取っていた。効果は実際あったと思う。

 長期のつもりで持ち続けているだけだと、つい短期の動きでも取れるような気がしてきてしまい、売買の誘惑を押さえるのに苦労するが、実際に少額でポジションを取ると、すぐに損失として現実を突きつけられ、かえってメインの玉をうかつな売買から守ることができる。

 しかし、その目的で持つならば、信用買いよりも信用売り(つなぎ売り)の方が、全体のボラティリティを軽減する傾向がある分、わずかに良かったと思われる。もっともあの当初のミクシィは貸借銘柄になってなかったと記憶しているが。

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