今後、脳の解明と人工知能の開発が進めば、どこかで、知性についての、計算理論のチューリング完全にあたる概念が確立すると思う。既知または予想しうる将来知りうる宇宙の範囲で最初にそれを備えたのは人類だから、仮にホモサピエンス完全とでも言おうか。
それを人間は備えていて、他の動物・現在の人工知能は備えていないこと、それを備えたもの同士の違いは、どれほど大きくはあっても程度の問題・時間の問題であり、本質的・絶対的な差ではない――少なくともそう見なすことができる――ことが判明するだろう。
それにより、(実際やるかどうかはともかく)原理的にも人間には絶対に不可能なことができる人工知能は作れないこと、人間より絶対的に優れた知性を持つ神とか宇宙人とかは当然ながらただのファンタジーであること、などが納得されるようになると思う。
同時に「宇宙の真理が発見されたが、それを理解するには脳細胞が2,3個足りなかった」というようなシチュエーションは実在しえないし、いかなる努力を用いても相互理解不可能な異質の知性、といったものも存在しえないこと、などがわかると思う。
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