『技術革新と不平等の1000年史』★★★

 ダロン・アセモグル(著)、サイモン・ジョンソン(著)。

 技術の発展は全体としてはプラスサムだが、その一方で大きな格差を生み出す。そのため、格差を是正し再分配する仕組み、つまり政治についてもきちんと考えなければ大変なことになる、という内容だった。

 非常に興味深く、AIが問題になっている今だからこそ重要な話だと思うが、歴史上の事例はどうしてもケースバイケースであり、「政治や再分配も大事だ」という以上の教訓を導き出しにくい。

 もちろんそれ自体は十分重要な教訓なのだが、それ以上のものが見えにくい点にもどかしさを感じた。そのため著者の他の本と比べると一歩劣る印象はある。しかし、十分おすすめできる。

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