経済

書評

田内学『お金のむこうに人がいる 元ゴールドマン・サックス金利トレーダーが書いた 予備知識のいらない経済新入門』★★★★

タイトル通りの内容で、とても良い啓蒙書。おすすめ。 本来一番複雑なものである「お金」を基本的なものとして思考がスタートしてしまうために色々おかしな話になってしまう広義の貨幣錯覚の問題について、自分も以下のように何度か書いていたが、こういう誤...
書評

橘玲『親子で学ぶ どうしたらお金持ちになれるの? ――人生という「リアルなゲーム」の攻略法』★★

タイトルよりはあまりお金お金してなくて、『子供向けの初級経済学/行動経済学/進化心理学』的な内容。中学生になったら読ませてもいいかも。
書評

『現代語訳 学問のすすめ』★★★★★

福澤諭吉:著、斎藤孝:翻訳。一万円札の顔クビで話題(?)の諭吉さん。旧版も一度は読んだことあるはず。 図書館で枠が余ったので何気なく目にとまったものを借りたのだが、現代の状況からしても身につまされるようなことが多く、なんか感動するほど良かっ...
書評

山崎元『経済評論家の父から息子への手紙: お金と人生と幸せについて』★★★

お金関係の本で有名で、今年死去された山崎元氏の本。あまり期待してなかったのでだいぶ後回しになってたが、思ってたよりもだいぶよかった。 これから資本主義社会に生きる子供ないしは若い人にざっと知っておいてほしいと思うような内容が、かなり圧縮して...
書評

ウィリアム・マッカスキル『〈効果的な利他主義〉宣言! ――慈善活動への科学的アプローチ』★★★

直接関係ないが、FTX破綻の件で話題になっていたので読んだ。割と昔から興味があって追いかけていた話なので、自分にとっては特別目新しいことはなかったが、この件についての良いまとめに思える。おすすめ。
書評

リンダ・グラットン『ワーク・シフト ― 孤独と貧困から自由になる働き方の未来図2025』★★

十年前の本。名前だけ知っていてなぜか読んでいなかった。タイトルに入っている2025年も2年後となった今更読んで、案の定「今更かなあ」という印象になった。 しかし、実際自分も完全リモートワークという十年前には想像できなかった働き方になっている...
書評

『人口大逆転 高齢化、インフレの再来、不平等の縮小』★★★★

チャールズ・グッドハート著、マノジ・プラダン著。 中国のグローバル経済への統合により労働力が潤沢に供給されデフレ傾向の時代は終わり、高齢化によるインフレと金利上昇の時代が来る。コロナと米中対立による脱グローバル化は、その傾向を加速させる、と...
書評

アンドリュー・W. ロー『Adaptive Markets 適応的市場仮説: 危機の時代の金融常識』★★★

進化・生物・数学・経済・金融・市場のあたりに一通りの知見がある自分には、分厚い割に新しい話が全然なくて正直いまひとつだったが、このあたりの総まとめ本としての価値は十分あるように思える。