政治

書評

『幸福な監視国家・中国』★★★★

梶谷懐著、高口康太著。 タイムリーかつ面白い。新書としては最高級に良いと思う。悪いのは監視ではなく権力の暴走 で書いたあたりの話ともど真ん中で関係あるし。
書評

八代尚宏『シルバー民主主義 – 高齢者優遇をどう克服するか』★★★

自分が思いつくようなことはもう書いてあった。どうにもならんのかなあこれは。
書評

『リー・クアンユー、世界を語る』★★

グラハム・アリソン著、ロバート・D・ブラックウィル著、アリ・ウィン著。 シンガポール行ったのでなんとなく。確かに賢明かつ意志の強い人物で、そりゃこんな人が独裁してたら発展するわな、という印象。 アメリカに対するアドバイスが事実上「赤字減らせ...
書評

ダグラス・マレー『西洋の自死: 移民・アイデンティティ・イスラム』★★★

あまり期待していなかったが思ったより面白かった。意見として賛成できることばかりではないが、ヨーロッパの右派の主張は日本からはどちらかというと見えにくいので特に。 個人的にはこれも「近過去から現在までのトレンドをそのまま未来に外挿してしまう」...
経済・金融一般

悪いのは監視ではなく権力の暴走

「監視社会」と一言でまとめられてしまうから混乱するが、監視が増えるのは基本的に良いことである。ズルしようとしている人以外には。 おそらく「監視」を悪い意味でのみ使う人は、その対極に「道徳」を想定しているのであろうが、元を辿れば道徳も相互監視...
書評

米山伸郎『知立国家 イスラエル』★★

この本自体が特に優れているというわけではないけど、政治が優れていたら日本が取れていたかもしれないポジション、あるいは遅まきながら目指せるかもしれないポジション、という意味で、考えさせられるものがある。
書評

エヴァン・オズノス『ネオ・チャイナ:富、真実、心のよりどころを求める13億人の野望』★★★

原題"Age of Ambition: Chasing Fortune, Truth and Faith in the New China"(野心の時代:新しい中国で富・真実・信仰を追い求める) 期待ほどではないが結構面白かった。内容が多岐...
経済・金融一般

「市民感覚」は日本流の反知性主義

ネットでは「反知性主義」は単に「バカ」と同義の罵倒語と化しているが、本来は「知的エリートの理屈より普通の市民の直感が正しい!」というようなニュアンスである。 本来の「反知性主義」に一番近い意味で使われている現代日本語は、むしろ「市民感覚(を...