インソースと「ピーターリンチの完璧な株」

　6200 インソースを、かの有名な「ピーター・リンチの完璧な株」の条件で判定してみる。

　ポジトといえばそれまでかもしれんが、これだけきっちり当てはまるのは生まれて初めてなんだよなあ。かつての3085 アークランドサービスすらここまでではなかった。

　項目と引用部は全て「第8章完璧な株、なんて素晴らしい！」より。

　完璧な株は完璧な会社の株であり、完璧な会社は完璧に単純な事業をやっていて、完璧に単純な事業は完璧に退屈な名前を持つべきである。

　「ソース屋さん？」馬鹿げてはいないが、面白みのない社名であるのは間違いない。

　退屈な名前の会社が退屈な業務を行っていればもっと結構である。

　講師を派遣して研修する！？　百パーセント退屈だろう。

　思わず肩をすくめたり、吐き気がしたり、顔をそむけたりしたくなるようなのが理想的だ。

　講師を派遣して研修する！？　私はどれもしたくなる。

　企業のある業務部門が分離独立した会社（中略）への投資は、あきれるほどの成果をもたらすことがある。

　スピンオフではない（ルプラスは社長の資産管理会社で事業会社ではない）ので厳密には×。ただし、独立して始めた戦略コンサルをやっているうちに人材教育に特化した、という経緯らしいので、かなりそれに近い。

　機関投資家が全く、またはわずかしか保有していない株は穴株である。アナリストが訪問したことのない、または知っていることを認めたがらないような会社の株はさらに穴株である。

　機関投資家の保有は1月のこれが最初で、未だ唯一のはず。アナリストのフォローというほどのものも、まだ聞いてない。

　廃棄物処理産業ほど完璧なビジネスは思い当たらない。

　廃棄物に比するほどではないかもしれんが、会社で「研修やるんだってよ」とかいう噂が流れたら、普通は悪い噂だろう。

　ウォール街が有害廃棄物の他に無視したがるのは「死」である。

　会社で「研修やりますので集まってください」とか言われたら気が滅入るだろう。私は滅入る。

　多くの人が目立つ成長産業に投資したがるが、私は違う。

　無成長産業だ。完璧。

　他の業者が入ってくることのない位置を占めているからである。

　ニッチ産業だ。完璧。

　安定したビジネスはいくらでもあるのに（中略）当たり外れのあるビジネスを選ぶことはない。

　今年の新入社員に研修したから、来年の新入社員にはしなくていい……なんてことはないだろう。来年もしなくてはならない。

　価格戦争に悪戦苦闘するコンピュータ会社よりは、価格戦争で利益を得る会社（中略）に投資するべきである。

　ITを使う側だ。完璧。

　その会社の人間が自社株を買っているのは、その会社がうまくいっている何よりの証拠である。

　IPOしたばかりだから新たに買うってことはありえないが、控えめの見積もりでも70%以上内部者が持ってる状態だから十分だろう。

　自社株買いは企業が株主に報いる最も簡単で最良の方法である。

　これもIPO直後で自社株買いはありえないが、上項の保有状況と、IPO直後でも配当出していることなど考えて、株主重視は期待できるだろう。