何の因果か、あなたは全盛期のマイクタイソンと殴りあって勝たなければいけない羽目になったとしよう。以下のどちらを選ぶべきか。
- リング上で15ラウンドのボクシングの試合を挑む
- 期限も場所も定めずルール無用の勝負を挑む
これだけの想像でも、普通の個人が市場平均を上回る投資成績をあげようと思ったら、FXや指数先物の短期投資より、個別株の長期投資を選ぶべきである理由が、何となくわかるのではないだろうか。
要点は、時間やルールの制約が増えると、元から実力の劣る側は、ますます不利になるということだ。
テニスのマッチ・セット・ゲームの仕組みなどが典型的だが、スポーツのルールは、真の実力のわずかな差を増幅するようにできている。
短期の繰り返しを積み重ねるやり方は、実力の劣る側に不利だ。コツコツコツコツでずっと勝てるならば、それに越したことはないが、それができるならすでにプロだ。
投資における一般個人のように、実力のはっきり劣る側は、いわゆるコツコツドカンのドカンを勝ちの方にして勝ち逃げするしか、基本戦略はありえないと思う。
その意味でハイレバで短期のFXはあらゆる側面から最悪の投資だと思う。なぜ個人でやりたがる人が一定数出るのか、まったくわからない。
テニスで言えば、自分側だけコートの中央何割かしか地面がなく、両側が断崖絶壁の状態で、ウィンブルドン優勝者に試合を申し込むのと変わらないはずだ。プロ同士でもそんな条件で勝てるわけがないのに。
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