予防線メンタリティとリスクホメオスタシス理論

 私が非常に良くないと考えている「予防線メンタリティ」について、もう少し詳しく説明します。

ルール1に反する

 予防線と言いますが、そもそも何を「予防」しているのでしょうか。

 ブログで「いずれ大損します」と予防線を張れば、市場が損失を免除したり補填したりしてくれるでしょうか? そんなわけはありませんね。張っている本人も、それはわかっているはずです。

 予防しているものは他人に対するプライドです。お金ではありません。この時点で厳密にはルール1に反しています。しかし、それは今回の本題ではありません。

取るリスクが増えてしまう

 ブログ広告の方を主な収入としているようなケースを除けば、投資ブログでいくら赤っ恥をかこうが、それによる金銭的な損害はほとんどゼロのはずです。金を損することとプライドが傷つくことの関連性はありません。

 しかし、石器時代から基本的に変化のない人間の脳(≒本能)が、そんなことを理解してくれているとは到底思えません。金銭的な損失も体面の損失も、すべてを(無意識に)総合してリスクを測っていると考えて、ほぼ間違いありません。

 さてここで、色々と予防線を張り巡らせることによって、金銭的な損失を被っても、体面は失わないと感じられる状態になったらどうなるでしょう。当然それ以前より安全だと感じるようになりますね。

 そしてリスクホメオスタシス理論の予測するところでは、安全だと感じられると、どうなるのでしたっけ? そうです。取るリスクが増えるのです。

 つまり、本人にとっての本来あるべきリスク許容度よりも、高いリスクを取ってしまうようになるだろうと考えられるわけです。

コメント

タイトルとURLをコピーしました