ここ数年で、少なくとも自分の中では、株式市場あるいは投資全般の長期的な見通しに変化があった。
すでにある程度以前から、株クラでは大暴落や再度のデフレを恐れる意見は、「リーマンショックおじさん」とか半ば馬鹿にした調子で扱われてはいた。
リーマンショックからアベノミクスまでの展開が二度とはないようなものであるということは確実であり、自分もそのようなことを一度まとめて書いている。(人の和は地の利に如かず地の利は天の時に如かず)
さらに、単に十数年以上の長期間にわたって大暴落・不況が来ていないどころか、世界の人口動態の変化や中国でカップリングの影響で、日本だけなく世界中でデフレからインフレへの転換が起こった。
そして、これはそう簡単には、少なくとも自分が現役の間ぐらいには、再転換しそうにはないことが、徐々に明らかになってきた。単純にリーマンショックのような大暴落や、何十年という長期のデフレがまた起きることを恐れるのは、ますます不合理になっている。
つまり、一般に専業投資家になる場合のリスクとして言われる「またリーマンショックのような大暴落やデフレが来たらどうするの?」とは逆に、給与が上がらずにインフレや産業構造の変化に取り残されることの方を、相対的により恐れなければならないということでもある。
今後のトレンドが、デフレ・安定であるならば、相対的に有利なのは、固定給が期待できるサラリーマン。インフレ・不安定であるならば、相対的に有利なのは、資産を持ち、(少なくともサラリーマンの転職やリスキリングに比べて)素早く他の資産や産業に乗り換えることができる投資家である。
もう少し具体的に言うのならば、「専業投資家になったけど大暴落とデフレが来て資金がなくなり稼ぐ機会もありません!」よりも、「真面目にサラリーマンを続けていたのに給料はインフレに追いつかず、おまけにAIに仕事も取られて再就職先もありません!」の方が現実的な危険になりつつある。
要するに、これもまた、労働による給与所得を収入の主軸とする、すなわちフルタイム労働をする兼業投資家であることを続けることよりも、フルタイムで投資に時間を使う専業の投資家(≒資本家)への転身を目指すことを後押しする要素になるということである。


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